前回は”ブラック・ショールズ”のお話が出てきました。
今回は引き続き、金融と数学の関係について述べてみたいと思います。

まずちょっと考えてみましょう。

#株価が数学を駆使して予想出来たら

#株価そのものではなくてもいい、明日の株価が上がるか下がるか、
 数学を使って予想出来たら

#上の2つもしくは、どちらか一つでもいい、かなりの高確率で予想出来たら

上記の命題につき、金融の知識が全然なくても、
単純に過去の株価だけで膨大な統計を取り、
それを実際に分析して答をだそうとした数学者、物理学者が、
数十年程前から登場しました。
また、現在でも引き続き、驚異の収益を上げている会社が世の中には存在しています。

ある会社などは、リーマンショックの最中でさえも、約170%のリターンを達成しました。
その会社は、金融関係の人材を決して雇うことはせず、
物理学者、数学者のみで社員構成し、
市場の価格をシンプルに数字の羅列とみなし、
彼らなりの数学理論を駆使して、投資戦略を立てています。
その会社は、トレーディング業務に携わる人であれば、
ほぼ誰もが知っている会社です。

信じられますか?数学ってすごいですよね。

マシューマス,数学

また一方で、ブラックショールズ理論を発案した人々が立ち上げた会社は、
当初はその理論を駆使し、大きな利益を上げましたが、
その後0.001%未満の確率でしか起こらない想定外の事象が起きてしまい、
残念ながら破たんしてしまいました。

共通することは、どちらも統計学とその確率をベースに投資モデルを作成している、
ということですが、このように、
統計学とは他の分野でも応用が利くものなのでしょうか。

投資、マーケティング、販売戦略、プライシング、...
既に仕組みが取り込まれている分野も含め、結構あるかも知れません。

さて実践的な話をします。
株投資の収益率についてです。
収益率とは、要するに株価が何%上下したかということです。

例えば手元の10万円で株を買い、1か月後に1万円上がったとすると、
10%得をしたことになります。

でも、同じ10%でも100万円で株を買い、1か月後に110万円になった方が、
もっと嬉しいですよね。

もちろん1000万で買った方が、より嬉しいのは明白です。

このように、金額が大きくなるほど人の気持ちが入り、
純粋に数字として分析したいときには、”雑念”要素となってしまいます。

ただ、株価は当然企業によって異なるので、
全株式を同じ土俵に上げて分析するのは、なかなか大変そうです。
株価に依存せず、客観的に収益率を分析する術はないのでしょうか。

言い換えれば、初期投資によって変わる収益金額の差を、
初期投資金額に左右されない、
数字の差としてみる手段はないでしょうか。

マシューマス,数学

ここで登場するのが、”対数”という考え方です。
高校生にならないと習いませんが、
定義を説明すると以下のようになります。

例えば、2^3=8 と log2(8)=3 は同じことを言っています。
logの右隣にある数字(この例では2)を底といいます。
2を何乗すると、括弧の中にある8になりますか?
ということで、これは3となります。

log10(1000)は3、log3(50)は”3から4の間の数”だろう
ということになります。
正確な値は、EXCELを使うとすぐ求められます。

さて、株の話に戻ります。

10万円が11万円になった。
100万円が110万円になった。
1000万円が1100万円になった。

に対し、数字の左にlog10を付けてみましょう。つまりは、
log10(10)がlog10(11)になった。
log10(100)がlog10(110)になった。
log10(1000)がlog10(1100)になった。

EXCELで数字をもとめてみます。
1が1.041392685になった。
2が2.041392685になった。
3が3.041392685になった。
どうでしょうか。
差が全部0.041392685となりますね。

これだと1か月後だけでなく、
これで日々の株価分析も3初期株価パターンとも、
同じグラフに載せて分析できそうです。

”倍率を差に”見える化するという命題は、
”対数”を使ういうことで、解決出来そうです。

マシューマス,数学

金融を数学で分析する過程においては、
この”対数”が頻出となり、
過去の数学者も当然ながら”道具”として用いています。

 

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